SES契約で働く際に注意したいポイント

SES契約の特徴は成果物ではなく労働力を提供することで、決められた期間の間働いて報酬を得ます。請負契約では成果物を納品するので、納期までに責任を持って完成させるため、徹夜を強いられるケースもあるでしょう。SESエンジニアは労働力に対して責任を持つので、働いた時間に応じて報酬が支払われます。残業が発生した場合はクライアントの負担で報酬が増加されるので、そもそも残業の発生を避ける傾向があるのが実情です。働いた分だけ収入が得られるので安定していますが、休みが取りにくい面があるので注意しましょう。決められた労働時間を下回ってしまった場合は、報酬が減額されます。休んでしまうと他の日に挽回しなければならず、負担になることから休みを取らないように働く傾向が強いです。

また、プロジェクトの完成を見届けられないのも、SESエンジニアとして働く際に知っておきたいポイントでしょう。労働力に対して対価を支払う契約のため、プロジェクトに関わっている途中で他の案件に移るケースは多々あります。プロジェクトの成否に対して責任を持つ必要はないですが、プロジェクトの完成にやりがいを求めている方にとってはモチベーションが高まらない原因です。そして、多くの現場を渡り歩くので、開発環境が変わりやすい点にも気をつけておきましょう。プロジェクトが変わる度に新しい人間関係に馴染む必要がある、会社に対する帰属意識が持ちにくいなど、アイデンティティーに悩むエンジニアも多いです。そのため、SES契約で働くエンジニアは、自分の中でしっかりと対策を考えておく必要があるでしょう。